第二十六段 もろこし舟

むかし、男、五条わたりなりける女を*1え得ずなりにけることと*2、わびたりける人の*3返りことに*4

おもほえず*5袖にみなとのさわぐかな*6もろこし舟の*7寄りしばかりに*8 (※C釈→*9

*1:五条あたりにいた女を

*2:GETできなくなっちったよ、と

*3:泣き言を言ってきた奴への

*4:返事に(次の歌を詠んだ)

*5:思わず

*6:袖は港の浪がさわぐみたい(に濡れている)

*7:唐土(もろこし)から珍しい物を運んでくる舟が

*8:寄港したばかりに

*9:お前から意外な便りがあったばっかりに、俺の袖が港状態だよ(´;ω;`)