第二十段かへでの紅葉

むかし、男、大和にある女を見て*1、よばひてあひにけり*2。さてほど経て*3、宮仕へする人なりければ*4、帰り来る道に*5、弥生ばかりに*6、かへで*7の紅葉のいとおもしろきを折りて*8、女のもとに道より言ひやる*9、

君がため手折れる枝は*10春ながら*11かくこそ秋の紅葉しにけれ*12 【POINT→*13】

とてやりたりければ*14、返りことは*15京に来着きてなむ持て来たりける*16。

いつのまに*17移ろふ色のつきぬらむ*18君が里には春なかるらし*19 （※C釈→*20）

*1:大和に住んでいる女を見て

*2:アタックしてｹｺｰﾝした

*3:そんでしばらく経って

*4:（その男は）宮仕えするやつだったんで

*5:（大和から）帰って来る道すがら

*6:三月ぐらいに

*8:かえでの紅葉のめっちゃキレーなんを折って

*9:女の下に道中から（次の歌も）詠んで送った

*10:あなたのために手折ったこの枝は

*11:春でありながら

*12:こんなに秋の紅葉みたいにキッレーーに色づいてますよ(*´Д｀*)'`ｧ,､ｧ

*13:普通は紅葉と言ったら秋ですが、この男は三月（つまり春）に色の移ろったかえでを送っていますね、良く言えば季節はずれ、ぶっちゃけると病気の枝です、本当にありがとうごｚ（ｒｙ

*14:と送ったんだけど

*15:（それへの）返事は

*16:京に到着してから持ってきやがったのだった

*17:いつのまに

*18:色が移ろったんでしょうね？

*19:あんたのとこには春っつうもんがないのかしらね…？

*20:いつのまにあなたは（この紅葉のように）心変わりしたのよ？あなたのところには春がない（"秋"＝"飽き"ばかり）んですか…？