2010-08-16 第十一段 空行く月 むかし、男、あづまへ行きけるに*1、友だちどもに*2道より*3言ひおこせける*4、 忘るなよほどは雲居*5になりぬとも空行く月のめぐりあふまで (※C釈→*6) *1:東国にいったんだけど *2:友人たちに *3:旅先から *4:(次の歌を)詠んで寄越してきた *5:くもゐ、雲の居る所。→転じて、親しい人と遠く離れた状態 *6:どれほど遠く離れていても、忘れんな、(空を行く月がめぐって再び会うように)俺達がまためぐりあう時まで…!!